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はじめに
「今は工事をしていないから、そのままでも問題ないだろう」
「いつか時間ができたら解散しよう」
「父が亡くなったあと会社だけ残っているが、何から始めればよいか分からない」
このような理由から、建設会社を何年も放置してしまっているケースは少なくありません。
しかし、建設会社は事業を行っていなくても、会社が存在している限り様々な責任や負担が残ります。
しかも、その負担は時間の経過とともに少しずつ大きくなり、後になればなるほど整理が難しくなっていきます。
建設会社を放置するとどのような問題が起こるのか、そしてなぜ早めに整理することが重要なのかを解説します。

建設会社を放置している状態とは、必ずしも「営業している会社」ではありません。
例えば、
・数年前に工事をやめたまま会社だけ残っている
・建設業許可はあるものの受注はない
・決算申告だけ続けている
・会社名義の土地や建物だけが残っている
・社長が亡くなり、誰も会社のことが分からない
このような状態も「放置されている建設会社」に当てはまります。
見た目には何も問題がないように思えても、実際には様々なリスクを抱えているケースが多くあります。

建設会社は営業していなくても、会社が存在している限り一定の維持費が発生します。
法人住民税の均等割、税務申告の費用、会社名義で所有している不動産の固定資産税などは、会社を存続させる限り毎年発生します。
さらに事務所や倉庫、資材置場などを所有している場合には、建物や土地の維持管理も必要になります。
「仕事をしていないからお金がかからない」と思われがちですが、実際には毎年少しずつコストが積み重なり、会社の財産を減らしていくことになります。

建設会社には、
ユンボやバックホー、ダンプカー、高所作業車、フォークリフトなど、高額な機械や車両を所有していることがあります。
これらは使わずに放置していても、時間の経過とともに価値が下がっていきます。
エンジンが動かなくなったり、部品の劣化が進んだりすることで、以前であれば売却できたものが処分費用を払わなければならないケースになることもあります。
また、資材の仮設材なども長期間放置すると劣化し、資産としての価値が失われてしまいます。

建設会社では、完成した工事の代金がまだ入金されていないケースがあります。
また、追加工事や変更工事の代金について請求が済んでいないこともあります。
こうした債権を放置してしまうと、相手方の倒産や時効などによって回収が難しくなる可能性があります。
本来回収できたはずのお金を失ってしまうことは、会社にとっても大きな損失です。
解散を検討する際には、まず未回収の工事代金がないかを確認し、できる限り回収したうえで、手続を進めることが重要です。

建設会社では、
・事務所
・倉庫
・資材置場
・駐車場
などを会社名義で所有していることが少なくありません。
会社を放置していると、これらの不動産もそのまま残り続けます。
固定資産税などの維持費がかかるだけでなく、建物の老朽化や土地の管理不足によって資産価値が下がることもあります。
また、会社を解散する際には、不動産をどのように処理するかが重要な検討事項となります。
早めに整理を始めることで、選択肢も広がります。

近年特に増えているのが、社長が亡くなった後に建設会社が放置されてしまうケースです。
当初は「落ち着いたら整理しよう」と考えていても、そのまま数年が経過してしまうことがあります。
さらに相続人の一人が亡くなったり、株式が複数の相続人へ分散したりすると、会社の意思決定が難しくなります。
会社を解散したくても関係者全員の協力が必要になる場合があり、手続きが長期化することもあります。
時間が経てば経つほど、会社の整理は難しくなる傾向があります。

建設会社を放置している方の多くは、
「今すぐ困っていない」
という理由で先送りされています。しかし、会社の問題は時間が解決してくれるものではありません。むしろ、
・維持費は増える
・重機や車両の価値は下がる
・不動産は老朽化する
・相続で権利関係が複雑になる
など、時間の経過とともに解決が難しくなっていきます。
「まだ大丈夫」と思っている今こそ、会社の状況を確認するいいタイミングです。

建設会社を解散するかどうかは、会社の状況によって異なります。
安定した受注があり、事業を継続する予定があるのであれば、無理に解散する必要はありません。
一方で、長年事業を行っておらず、今後も再開の予定がないのであれば、解散を検討した方がよいケースもあります。
大切なのは、「会社を残すこと」が目的ではなく、「会社にとって最も適切な選択をすること」です。

建設会社を放置すると、維持費の負担が続くだけでなく、建設業許可や重機・車両、不動産、工事代金、相続など、さまざまな問題が時間の経過とともに複雑化していきます。
早めに会社の状況を整理し、今後も事業を続けるのか、それとも解散・清算するのかを検討することが、将来の負担を軽減することにつながります。
当法人では、建設会社の解散・清算手続きはもちろん、会社名義不動産の整理や相続が関係するケースまで含めてサポートしております。
「何から始めればよいか分からない」という段階でも構いません。
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